B’AIのウェブサイトへようこそ
私たちは、AI時代における情報テクノロジーとジェンダーやマイノリティの関係を考え、課題を発見し、解決に向けた提言をしていく研究者・実務家グループです。このフォーラムは、東京大学Beyond AI研究推進機構のプロジェクトとして、2020年7月に立ち上がりました。
B’AIはBehind AI, Beneath AI, Before AIなど、AIにまつわるいろいろな“B”を発見し、ジェンダー平等な社会、マイノリティを尊重する世界を考えていこうというものです。みなさんも私たちといっしょに、情報テクノロジーの利用について、考えていきませんか。
B’AI Global Forum メッセージ
皆さんは、日頃の生活で人工知能技術(AI)をどのくらいお使いでしょうか。インターネットで購入したものから類似の商品を勧められることも増えてきているでしょうし、カスタマーサービスで自動応答をしてくれます。目に見えるところだけではなく、商品管理や与信審査など見えないところでもAIは使われています。
そのようにAIが浸透している昨今、その社会的影響について短期的な視点と長期的な視点で考える必要があるという考えから生まれたのが、B’AIグローバルフォーラムです。わたしたちは、とりわけジェンダー平等やマイノリティの権利保障のためにAIをどのように使ったら良いのかということに関心があります。
それは、社会経済力、学歴、ジェンダー、身体的特徴など社会から課されているマイノリティ性に起因する格差を社会構造の然としてAIが学習してしまったり、あるいは、AIの活用により格差差別が拡大してしまうことを懸念し、その状況を防ぐ方法を模索したいという思いからです。AIにまつわる社会の規範や倫理について反省的、批判的に捉え、効果的な科学技術の発展を目指し、研究教育活動に取り組んでおります。
また人文学や社会科学の視座からAIの社会実装を検討することで、人工知能技術の実装の議論に貢献が可能なのではないか、と考えております。研究者だけではなく、産業や行政に関わるみなさま、ジャーナリスト、市民の皆様とともに広くAIの活用について議論する場になればと思っております。
2022年10月
板津木綿子