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Dr. Kathleen Mae Cumiskey講演会
「不在の他者の存在から、存在の不在へ:新興技術がアイデンティティと関係形成に与える影響」開催のご案内

 

B’AIグローバル・フォーラムでは、2024年10月8日(火)にニューヨーク市立大学スタテンアイランド校・ニューヨーク市立大学大学院センター教授のKathleen Mae Cumiskey氏をお招きし、「不在の他者の存在から、存在の不在へ:新興技術がアイデンティティと関係形成に与える影響」というテーマでご講演いただきます。ご関心のある方はぜひご参加ください。

◇開催情報

・日時:2024年10月8日(火)18:00〜19:30(日本時間)
・場所:対面のみ
・会場:東京大学浅野キャンパス理学部3号館327
・使用言語:英語(通訳なし)
・参加申込:以下のリンクからお申し込みください。定員に達し次第、申込受付を締め切ります。https://forms.gle/zq2cC1dC2Gwfqjtj6

◇講演者

Dr. Kathleen Mae Cumiskey(ニューヨーク市立大学スタテンアイランド校・ニューヨーク市立大学大学院センター教授)


アメリカ・カリフォルニア州出身。ラトガース大学で心理学と女性学の学士号を取得後、ニューヨーク市立大学(CUNY)大学院センターで社会・パーソナリティ心理学の博士号を取得。現在、スタテンアイランド校およびCUNY大学院センターの心理学部教授を務める。また、ニューヨーク市にあるCUNY Public Interest Technology Labのディレクターでもある。

過去20年間、モバイルメディアの進化とそれが人間のコミュニケーションやアイデンティティ、悲しみや喪失に与える影響についての研究を発表してきた。また、大学内で多くの学際的な管理職を歴任している。彼女はIEEE Transactions on Technology and Societyの編集委員であり、Mobile Media and Communication(SAGE)の編集委員会にも所属している。さらに、ノースイースタン大学のNational Deep Inference Fabricの諮問委員会の職務にも就いている。研究に加え、大学のカリキュラムにおけるテクノロジー・スキルの向上と、アメリカの公益テクノロジー分野の発展を支援する活動にも力を入れている。彼女は4人の孫を愛する祖母でもあり、妻のRobin Garberと共にニューヨーク市に住んでいる。

◇講演要旨

本講演では、Cumiskey氏がこれまでおこなってきた、対面での交流やユーザーの情動体験にモバイルメディアが与える影響に関する中心的な研究を振り返るとともに、人工知能やスマートデバイスといった新興モバイル技術が自己および他者との関係性をどのように再構築しているかを探る。Cumiskey氏が専門とする、アメリカでの社会・パーソナリティ心理学における批判的視点をもとに、知的かつ対話的なデバイスが、個人化されたニーズに応えることで生活の質を向上させうる一方で、人間関係の複雑さを回避し、情動的な依存を促進している可能性を論じる。

講演では、日本の文脈も取り入れながら、デバイス・コンパニオンシップが新たな相互作用の領域を生み出し、個人の自律性や本来の人間関係を弱体化させる可能性があることを提起する。Cumiskey氏は、技術の進歩と人間の基本的価値や文化的伝統の保護とのバランスを取ることに関する批判的な議論を喚起することを目指している。

◇主催
東京大学Beyond AI研究推進機構 B’AI Global Forum

◇後援
東京大学Beyond AI研究推進機構

◇お問い合わせ
B’AI Global Forum事務局
bai.global.forum[at]gmail.com([at]を@に変えてください)