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第2回レジャー研究会
「(発表1)戦前期日本における『趣味』のHobby化とジェンダー化―中等学校就学者層を中心に」・「(発表2)SNSを使用したレジャー的運動の意義と課題」

B’AIグローバル・フォーラム研究シリーズ「レジャーにおける格差・差別・スティグマ」第2回研究会のご案内

 

2021年2月19日(金)にB’AIグローバル・フォーラム研究シリーズ「レジャーにおける格差・差別・スティグマ」 第2回研究会「(発表1)戦前期日本における『趣味』のHobby化とジェンダー化―中等学校就学者層を中心に」・「(発表2)SNSを使用したレジャー的運動の意義と課題」を開催いたします。オンラインの開催でどなたでも参加できますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

 

【開催情報】

 

・日時:2021年2月19日(金)17:00‐18:30

・場所:Zoomミーティング(事前申し込み不要)

・主催:東京大学 Beyond AI研究推進機構 B’AI Global Forum

・共催:レジャースタディーズ研究会、余暇ツーリズム学会

 

【概要】

 

(発表1

戦前期日本における「趣味」のHobby化とジェンダー化

―中等学校就学者層を中心に―

 

歌川光一氏(聖路加国際大学大学院看護学研究科准教授)

 

消費社会化が進んだ戦前期の日本において、「趣味」がHobbyとして実態化する過程とジェンダー化の関連を、中学校、高等女学校等の中等学校就学者層を中心に検討する。旧制中等学校において「趣味(Taste)の涵養」は、教育理念としても謳われていた。その一方、(今日の部活動に該当する)課外の校友会活動も盛んに展開させていた。明治後期から戦前昭和期において消費社会化が進行し、「趣味」がHobby(余技)として実態化していく過程と、「立身出世主義下の中学校/良妻賢母主義下の高等女学校」というジェンダー化された形で表れる旧制中等学校の正課・課外活動の関連を考察し、現代への示唆を得たい。

 

 

(発表2

SNSを使用したレジャー的運動の意義と課題

 

青野桃子氏(一橋大学大学院社会学研究科博士課程)

 

SNSを使用したレジャーとしての運動について、とくに女性に焦点を当てて発表をおこなう。この場合、トップレベルの大会を目指すものではなく、ダンス、ヨガ、ストレッチ、筋トレなど気軽におこなう趣味的な運動を想定している。スポーツ庁の調査(2019年度)によれば、女性が運動に参加できない理由のひとつとして、「お金がないから」というものがある。また、コロナ感染拡大後におこなわれた調査(笹川スポーツ財団)では、「新型コロナウイルスの影響下で取り組んでいる運動に関する情報の入手先」として、「ユーチューバーやインスタグラマー」を挙げたものは 18~29 歳女性で 68.8%になっている。ただし、YouTubeやインスタグラムでは、身体的な特徴を人格や性格に結びつけて否定的に表現するダイエット・美容広告も多く、批判が相次いでいる。今回の発表ではSNSを使用した女性の運動に注目して、それらが拡大している意味とその課題について検討したい。

 

【お問い合わせ】

 

板津 木綿子 itatsu[at]boz.c.u-tokyo.ac.jp(東京大学大学院総合文化研究科准教授)([at]を@に変えてください)