2023.Dec.21
EVENTS2023年度第5回BAIRAL研究会
「AIにおける信頼再考:イマジナリーズ、習慣、エコロジー」
◇BAIRALとは
BAIRALは、東京大学Beyond AI推進機構B’AI Global Forumの若手RA(リサーチアシスタント)が主体となり、月に一回のペースで開催している研究会です。B’AI Global Forumでは、AI社会におけるジェンダー平等とマイノリティの権利保障という社会目標の実現に向けて研究を進めております。その一環として、BAIRALではデジタル情報技術と社会の関係について理解を深めるために、隔月、様々なゲストスピーカーの方にお話しいただいております。
◇開催情報
・日時:2024年1月18日(木)13:00‐14:30
・形式:対面(※先着25名)およびZoomによるハイブリッド開催
・対面会場:東京大学浅野キャンパス理学部3号館327
・参加方法:
▶︎ 対面参加の場合、事前申し込みが必要です。2024年1月14日(日)までに下記URLよりお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScWLAYf-xwuGTBNSSDkkFm0idA3-DZKsiF1Ag-bUSQxifJgIg/viewform
(定員に達し次第、対面参加の申込を締め切らせていただきます。)
▶︎ Zoomミーティング(事前申し込み不要)
https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/j/82718595094?pwd=CwbIT8bUkaMxyOvGWXDlNeaH0oWpzu.1
Meeting ID: 827 1859 5094 / Passcode: 449607
・使用言語:英語(通訳なし)
◇ゲストスピーカー
Dr. Andrew Lapworth (UNSW Canberra)
アンドリュー・ラップワース博士は、オーストラリアのキャンベラにあるニューサウスウェールズ大学(UNSW)の文化地理学上級講師である。これまでの主な研究分野は、新しいテクノロジーによって劇的に形を変えつつある世界を、個人やコミュニティがどのように理解し、対応していくのか、また、その経験を媒介し、変容させる可能性のある芸術や美的実践の役割について探求することである。トム・ロバーツ博士(UNSWキャンベラ)、リチャード・カーター=ホワイト博士(マッコーリー大学)との共同研究プロジェクトでは、さまざまな文化的・制度的空間における人々のAIテクノロジーとの関わりについて、より体験的でダイナミックな側面を重視した革新的な概念的・実証的信頼の理解を構築しようとしている。彼の研究は、『Transactions of the Institute of British Geographers』、『Social & Cultural Geography』、『Theory, Culture & Society』、『Body & Society』など、人文地理学や社会科学分野の主要ジャーナルに多数掲載されている。
◇趣旨
テクノロジーとの関係において、信頼と信用性の問題は決して遠いものではない。本発表では、人工知能(AI)の日常生活への急速な拡大が、テクノロジーを信頼するとはどういうことかという問いを、機能的信頼性(主体-客体)や対人関係(主体-主体)から着想を得た伝統的枠組みをはるかに超えた、新しく馴染みのない領域へと押し進めていることを探求する。このような信頼モデルの認知主義的、人文主義的な強調に挑戦し、代わりに、人々がどのように考え、AIと関わるかを形成する複雑な物質的プロセスと無意識の力を前景化する、より存在論的な信頼の感覚を展開する。GoogleマップやWazeのようなAI対応ナビゲーションアプリのユーザーとの綿密なインタビューに基づき、本発表では主に3つの方法で信頼の存在論的側面を描き出す。第一に、これらのテクノロジーとの関係が、AIがどのように概念化され、どのように信頼されうるかについて重要な実行的影響を及ぼす想像力によって、いかに強く形成されているか。第二に、人々の信頼感が、AIの存在を形作るより広範な社会技術的生態系にしばしば同調していること。そして最後に、日常的な習慣やルーチンが持つ感情的な力が、特定の文脈やシナリオとの関係において、信頼をどのように可能にし、あるいは制約しているのかについて考察する。
◇主催
東京大学Beyond AI研究推進機構B’AI Global Forum
◇お問い合わせ
プリヤ・ム(B’AI Global Forum リサーチ・アシスタント)
priya-mu[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp([at]を@に変えてください)