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Dr. Jiré Emine Gözen講演会
「『迷路で実体化したデータ』から『ありのままの自然を受け入れる器』へ: AIを(再)想像するためのインフラあるいは実験的集合体としてのメディア環境」開催のご案内

 

B’AIグローバル・フォーラムでは、ヨーロッパ応用科学大学芸術デザイン学部教授のJiré Emine Gözen氏をお招きし、「『迷路で実体化したデータ』から『ありのままの自然を受け入れる器』へ: AIを(再)想像するためのインフラあるいは実験的集合体としてのメディア環境」というテーマでご講演いただきます。

ご関心のある方はぜひご参加ください。

 

◇開催情報

・日時:2024年3月19日(火)16:00-17:30(日本時間)
・形式:対面(※先着20名)およびZoomによるハイブリッド開催
・対面会場:東京大学浅野キャンパス理学部3号館327
・使用言語:英語(通訳なし)
・参加方法:対面参加の場合3月13日(水)まで、オンライン参加の場合3月17日(日)までに、下記URLよりお申し込みください。                 https://forms.gle/nB2tC2tgYmeL77367

 

◇講演者


Dr. Jiré Emine Gözen(ヨーロッパ応用科学大学芸術デザイン学部教授)

Jiré Emine Gözen氏はメディア・文化理論の教授であり、ベルリンのヨーロッパ応用科学大学芸術デザイン学部で教鞭をとっている。また、2020年9月よりGesellschaft für Medienwissenschaft(ドイツにおけるメディア学会)の会長に選出された。

彼女はメディア文化研究、メディア美学、視覚文化を中心に、アートと理論の交差点に位置する研究を行っている。彼女の研究は、批評理論、ジェンダーおよびクィア・スタディーズ、ポストコロニアル理論、新唯物論的視点、そしてテクノロジー研究の影響を受けている。

森美術館、3331 Arts Chiyoda、デザイン・フェスタ・ギャラリーなどでの勤務を含め、日本で数年間を過ごし、現在では、人間と機械の関係やAI、未来のテクノロジー、ポストヒューマニズムをめぐる語りや言説が研究の中心となっている。加えて、プレイボーイ誌を中心に、「破壊的な」男性性の視覚的構築について批判的に検証している。また、政治、科学、メディアにおける模倣の現象を探求し、ドナルド・トランプやイーロン・マスクなどの著名人、オルト・ライトやテロリストの運動などを掘り下げている。

彼女は、Forum Antirassismus Medienwissenschaft(メディア研究における反レイシズム・フォーラム)で活発に活動しているメンバーでもある。メディア研究誌であるZeitschrift für Medienwissenschaftの第26号「X|Kein Lagebericht」(2022年)のゲストエディターとして、人種差別と(メディア)科学および西洋の認識論の絡み合いを考察し、この分野に大きく貢献した。2022年以降は、メディア研究誌のブログ「GAAAP_ The Blog of the Zeitschrift für Medienwissenschaft」を共同編集し、この分野における批判的言説の発展をさらに推し進めている。

 

◇講演要旨
人間、機械、自然、人工知能の相互作用は、芸術や文学における思弁的な語りを通して探求されており、私たちが共有する「社会技術的想像力」に反映される社会の認識や議論を大きく形づくっている。本講演では、AIに対する想像や再想像が展開される実験的なインフラや集合体として、芸術や文学におけるさまざまなメディア環境を掘り下げていく。そしてウィリアム・ギブソンの「マトリックス」(1984年)という概念と、豊島美術館にある内藤礼の「母型」(2010年)という作品に焦点を当て、AIとポストヒューマニズムの未来についての対照的な構想を明らかにする。すなわち、ギブソンの構想が支配的な語りの繰り返しを想起させるのに対し、内藤の解釈は新唯物論の視点と絡み合い、土着的な認識論へと向かう、異なる道を提示している。

 

◇主催
東京大学Beyond AI研究推進機構 B’AI Global Forum

 

◇後援
東京大学Beyond AI研究推進機構

 

◇お問い合わせ
B’AI Global Forum事務局
bai.global.forum[at]gmail.com([at]を@に変えてください)