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2023年度 第2回 BAIRAL研究会
「情報バイアスを擦り抜ける情報デザイン――大衆情報とマイノリティオピニオンの可視化」

◇BAIRALとは
BAIRALは、東京大学Beyond AI推進機構B’AI Global Forumの若手RA(リサーチアシスタント)が主体となり、月に一回のペースで開催している研究会です。B’AI Global Forumでは、AI社会におけるジェンダー平等とマイノリティの権利保障という社会目標の実現に向けて研究を進めております。その一環として、BAIRALではデジタル情報技術と社会の関係について理解を深めるために、隔月、様々なゲストスピーカーの方にお話しいただいております。

◇開催情報
・日時:2023年6月22日(木)15:00-16:30
・場所:Zoomミーティング(事前申し込み不要)
https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/j/88147364714?pwd=TjVjRUltNXEwb2thQWlKbXQ3aURUZz09
ミーティングID: 881 4736 4714 / パスコード: 887364
・言語:日本語

◇ゲストスピーカー
原田 真喜子(独立行政法人日本学術振興会 RPD / 東京大学大学院情報学環特任研究員)

◇趣旨
現在はあらゆる情報がインターネット上にあります。しかし、情報を検索・認識する際、人間にはさまざまなバイアスがかかっていると考えられます。バイアスがかかった状態で情報を得ると、自分自身に都合の良い解釈ばかりしてしまうことや、誤った情報・品質が低い情報の取得を助長することが懸念されます。
発表者は、マスメディアでは報道されにくい大衆の小さな意見が投稿されるTwitterのデータに着目して研究を行っています。これらの情報検索・認識の課題に対し、検索結果のテキスト解析と既存のUI(ユーザーインタフェース)とは異なるデータの見せ方をすることで、バイアスを軽減し、意識の外側への気づきを促すことを目指しています。発表者がこれまでに制作した作品としては、検索結果から感情を抽出・感情色彩に基づく可視化や、英語-日本語-スペイン語による横断検索とキーワード抽出結果の可視化があります。また、一般的な検索を支援するサーチエンジン検索予測候補の推移の可視化などのアプリケーションを開発してきました。いずれの事例においても、検索結果から「なるほど」ではなく「なぜ」という発想に至るような表現の工夫をしている点に特徴があります。
本発表では、これらの作品群の紹介を通して、新たな視点で世界を見つめ直すきっかけを提供できればと考えています。社会の多様性と諸課題への理解を深め、より良い解決策を見つけるための一助になることを期待しています。

◇主催
東京大学Beyond AI研究推進機構 B’AI Global Forum

◇お問い合わせ
大井将生(B’AIグローバル・フォーラム リサーチアシスタント)
oi-masao519[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp([at]を@に変えてください)