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2021年度第5回BAIRAL研究会「情報可視化技術とウェブ・AIへの応用」報告

Lim Dongwoo(2021年度B’AIリサーチ・アシスタント)

・日時:2021年11月9日(火)19時~20時30分
・場所:Zoomミーティング
・言語:日本語
・ゲストスピーカー:伊藤貴之(お茶の水女子大学教授)
・モデレーター:Lim Dongwoo
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2021年11月9日(火)、B’AIグローバル・フォーラムのリサーチ・アシスタントが主催する研究会「BAIRAL」の2021年度第5回がオンラインで開催された。今回は、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科/理学部情報科学科の伊藤貴之教授をお招きし、「情報可視化技術とウェブ・AIへの応用」についてご説明いただいた。

まず伊藤教授から可視化の定義と国内外の応用事例を説明していただいた上で、人文社会系の研究への活用方法についてのお話を伺った。応用の具体的な例としては、 論文共著ネットワーク、Twitterのリツイートネットワークなどの人間関係ネットワーク、そして 東京ディズニーランドを模倣したVR空間でのツイッター表示などが挙げられた。

伊藤教授は文理融合、そしてジェンダー問題解決のためのAI活用を強調した。AI関連の共同研究や産学連携の促進と全学的なデータサイエンス教育を目指してお茶の水女子大学に設置された文理融合AI・データサイエンスセンターも紹介した。またAIやデータサイエンスによるジェンダーバイアスの解消を重要課題とするジェンダード・イノベーション研究所も設置される予定だと説明した。

今回の研究会では、コメントスクリーンという、オンラインミーティング中にゲストが投稿したコメントや絵文字を画面上に流し、リアルタイムで参加者の反応を共有するサービスも利用された。伊藤教授はこのコメントスクリーンサービスを活用して聴衆からの反応をリアルタイムで確認し、また答えと質問を即座に反映しながら講義を行った。

伊藤教授が力説した社会問題解決のためのAI活用、そして文理融合などはB’AI Global Forumの趣旨とも軌を一にする話題である。今回のBAIRALのように、様々な分野からの研究者が学際的研究のために共に協力できる機会が今後さらに増える必要があるだろう。