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2020年度第3回BAIRAL研究会「ネットワーク分析を用いた誘い出し・ネットいじめの検知」報告

Lim Dongwoo(B’AIリサーチ・アシスタント)

日時:2021年 2月 24日(水)午後 5時~6時半
形式:Zoomミーティング
言語:日本語
モデレーター:Lim Dongwoo

B’AIグローバル・フォーラムのリサーチ・アシスタントが主催する「BAIRAL」は2021年2月24日(水)、東京大学大学院工学系研究科の特任研究員の西口真央さんをお招きし、2020年度第3回研究会を開催した。オンラインで行われた今回の研究会では、西口さんのネットワーク分析を用いた誘い出し・ネットいじめの検知についての説明と、参加者とのディスカッションが行われた。

 

西口さんは経済学博士号を取得した後、データサイエンス技術の社会課題への応用に取り組んできた。またこの研究会で西口さんは最先端のAI技術の応用事例を紹介しながら、AI技術を活用する際の困難や課題にフォーカスをおいて、現実的な解決アプローチについて議論した。具体的に彼は、SNS上で誘い出し行為を行なっている可能性の高いユーザーをネットワーク分析を用いて予測するシステムを開発した。その過程で色々な課題に直面した自分の経験に照らして西口さんは、プライバシーに配慮したAI開発と、AIの性能の限界を踏まえたシステム設計が必要だと強調した。またAIを継続的に運用できる社会的体制の必要性などの論点も提起した。

 

発表に続いて行われた質疑応答や討論では、さまざまな意見が交わされた。西口さんが提案した継続的に運用可能なシステムと関連して、国家機関からの支援はないのかという質問があった。また、教育システムとの連携の必要性に言及した指摘や、AIが解決できない哲学的な問題について具体的かつ詳細な議論も興味深かった。まとめると、社会課題の解決をめぐってAIが持つ潜在的な可能性に注目しながらもそれが持つ限界と問題点にも関心を払う必要性、そしてAIを活用した技術が社会に実際に適用される際、既存の社会システムとどのような連携をすべきか細心の配慮を払う必要がある点について議論がなされた、意味深い研究会であった。