REPORTS

2022年度第8回BAIRAL研究会
「デジタル人文学とAI:固有性・共通性・偏りと向き合う」報告

大井将生(B’AIリサーチ・アシスタント)

・日時:2022年12月16日(金)17時30分~19時00分
・場所:Zoomミーティング
・言語:日本語
・ゲストスピーカー:大向一輝 (東京大学大学院人文社会系研究科 准教授)
・モデレーター:大井将生(B’AIリサーチ・アシスタント)
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2022年12月16日(金)、B’AIグローバル・フォーラムのリサーチ・アシスタントが主催する研究会「BAIRAL」の2022年度第8回がオンラインで開催された。今回は、東京大学大学院人文社会系研究科の大向一輝准教授をお招きし、「デジタル人文学とAI:固有性・共通性・偏りと向き合う」というテーマでご講演いただいた。

大向准教授は以前に在籍されていた国立情報学研究所で「CiNii」の開発を主導されるなど、 AIなどの技術を活用し、デジタルヒューマニティーズやウェブ情報学、学術コミュニケーションに関する研究開発に携わってきた研究者である。

講演ではまず、情報技術とは縁遠いと見られがちな人文学においても言語処理や画像処理を中心としたAIの活用が着実に進められており、スケーラビリティの拡大や研究成果のアウトリーチへの貢献がなされていることについて、最新の研究や事例が紹介された。
さらに、そうした事例・動向の紹介とともに、人文学とAI、あるいはその研究者・技術者が目指していること、明らかにしたいことについての概念上の相違点に焦点を当て、さらなる協働の可能性について示唆に富んだ論点提示がなされた。

大向准教授が述べられた社会問題解決のためのAI活用や文理融合、そして多様な専門家・アクターによるボトムアップな協働の視座は、B’AI Global Forumにおけるこれまでの議論における眼差しとも重なるものであった。今後はより一層、様々な分野・所属・立場のアクターが学際的な研究・活動のために協働できる機会の創出が望まれる。BAIRALがそうした契機に繋がる一つのメディア/コミュニティとして社会に貢献できるよう、引き続き研究と修養に努めたい。